ナカイ高原のダム開発

10億USドルを投じた、ラオス最大のダムNam Theun2 ダムは、
財務保障の問題が宙に浮いたまま、来年の六月から
第2水力電力プロジェクトを開始することを、責任者が表明した。

「私たちは、プロジェクトのための資金を調達するために1年を費やしました」
責任者のLudovic Delplanque氏は語る。
「資金調達は、2005年5月までに達成され、続いて建設にうつる予定です。」
彼は、ダムが2009年末までに完成するだろうと付け加た。
再配置管理のチーフであるHoui Phomvisouk氏はこう言う。<
世界銀行は今年の末にもプロジェクトを検討し
投資者に財務保証を提供する、最終のプロジェクト実現可能性のある調査結果が
提示されるだろう。
約17の村が再定住エリアに移動する予定で、
そののうちの1つは既に移動済だ。

「すべての村の移動は2007年に終わるでしょう」とHoui氏。
Ludovic氏によれば、ナカーイ高原の住民には既に開発の件は通知されている。
住民はプロジェクトの重要性は理解していおり、
彼ら自身が希望して再定住エリアへ移ることになったそうである。

Ludovic氏によると、再定住エリアへ既に移動した住民は新しい生活に満足している。
Xebangfai川の近くに住んでいる人々のためのプロジェクトの広報活動が実施された。
そして、人々は、プロジェクトの概要を理解し、受容した。
「それがよい方法で私の生活を変えたので、新しい環境に身を置くことは
古いものよりはるかに良いと言えるね」と地方の村民は語る。
「過去に持っていなかったものを、今私は手にいれたよ。」

地元住民がプロジェクトによって損害を受けないことを確認するため
環境と社会の面での保護対策を過去10年に渡って続けてきた。
特に貯水池を中心にどのように住民を再配置させるかということに
気を配ったそうだ。

詳細はこちらをどうぞ。

ナカイ高原は、ラオスベトナムの国境近くに位置する
森林資源の豊富な地域です。
ラオス国内でも、最もアクセスしにくい地域の一つ。
数少ない住民のほとんどは少数民族で、
多数派であるラオ族とは異なる生活様式、言語を持っています。

文化を守る、という発想は所詮外者の視線だと感じさせられますね。

詳しく知りたい方へ

メコン河開発―21世紀の開発援助
松本 悟 (著)

メコン河の水力発電の開発事情を、具体的なケースを取り上げてシビアに分析しています。

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